達古武地域 事業内容  達古武地域の植生分類
達古武地域では、広葉樹林の再生を目指して、自然環境調査と広葉樹林育成技術の試行調査を始めました。達古武地域は,かつては湿原,沼,湧き水,川,丘の林などがお互いに関係しあって一つの生きものの世界が成り立ち,タンチョウ、オジロワシを始めとする様々な生きものを育む、釧路湿原の特徴を一番よく表す場所でした。しかし,現在では、伐採跡や,荒れ地、ササ原、人によって造られた林が数多くあり,自然豊かな森の生きものの世界が保たれているとは言えません。このような状況から既に広葉樹林の再生を目指した活動を進めているNPO法人トラストサルン釧路と環境省との協働で本来の達古武地域の森を再生させようと、自然環境調査や試行調査に着手しています。
森林、湿原、湖沼、河川などの自然環境に関する課題のうち、環境省として現在までに調査・検討を進めている項目から、事業実施計画を作成しました。
達古武地域の自然再生事業実施計画において3つの柱が挙げられており、その1つに環境学習の推進があります。
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自然環境調査と試行調査を実施
自然環境調査では、達古武地域の集水域とその周辺地域を対象として地形資質、気象、森林分布、動植物、社会環境などを調べ、調査結果を基に、広葉樹林の場所や方法について検討する方針です。また広葉樹はシカなどの動物の食害を受けやすく、さらに苗木の育成方法や種子の貯蔵方法、植栽後の成長過程など技術的な研究の必要性があります。このため、達古武地域での広葉樹林の再生に必要な、広葉樹林育成技術の確立を図ろうと種々の試行調査を実施しています。具体的には、ミズナラの種子であるドングリの発芽試験を行うほか、遺伝子的錯乱をさけるため、地元産種子の苗木を毎年確保する必要から種子を貯蔵しています。さらに、春先に広葉樹林の芽や樹皮がエゾシカに食べられ、樹木の成長に悪影響が及ぶことにも注目し、これを防ぐ為のネットや電気柵を育苗地や植栽地に設置して、その効果を調べるほか、市民参加で行う可能性についても検証しています。達古武地域ではこれらの自然環境調査と試行調査の結果を踏まえながら、森林再生へ向けた具体的な計画作りを進めていきます。

トラストサルン釧路の保護地
トラストサルン釧路の活動
トラストサルン釧路は多くの人からの寄付を使って、釧路湿原周辺の保護が必要な土地を買い上げていくナショナルトラストの方法で活動を続けています。これまでに、国立公園の外にあって保護されていない湿原や水源地の丘を買い上げ、地主との保護協定などによって、14箇所、約140haをトラストサルンの保護地にしてきました。
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