湿原と人: [湿原と産業 観光] 湿原が観光地として注目される  
国立公園指定時以降、湿原が観光地として注目

流域の観光入り込み数は、国立公園指定後に急増し、近年はアジア諸国からの来訪者も増加しています。観光の形態も多様化し、エコツアー、カヌー、バードウォッチングなど、釧路湿原ならではの自然資源を活かした体験型観光が盛んに行われています。また、近年は避暑地として道外からの長期滞在者が増加している他、流域市町村では移住者の誘致も活発に行われています。

釧路管内の観光客入り込み数の推移と外国人旅行客の宿泊延数

協議会では、湿原の保全と利用促進を両立させるべく、釧路川のカヌー利用者に対するガイドラインの作成、自然再生の見学や体験機会の提供、鶴居村をモデルとしたガイドマップの作成等を進めてきました。
しかし、地域の産業と自然再生の相互貢献のあり方は十分に形が見えておらず、その方向性や推進方策は検討途上にあります。今後、地域経済・文化の担い手との対話や自治体との政策連携を深め、湿原やその周辺の環境を持続的に利用する産業発展のあり方を検討し、連携を図る必要があります。
なお、湿原の活用促進にあたっては、利用マナーに関する問題やオーバーユース(過剰な利用による環境悪化)が懸念され、これらに対する配慮が必要です。併せて、地域の観光資源である景観の保全や廃棄物等の環境負荷の低減についても考えていく必要があります。

出典:釧路湿原自然再生協議会運営事務局、『釧路湿原自然再生全体構想〜未来の子どもたちのために〜 2015年3月改定版』、釧路湿原自然再生協議会、2015年、P.47

 
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