自然環境調査と試行調査を実施
自然環境調査では、達古武地域の集水域とその周辺地域を対象として地形資質、気象、森林分布動植物、社会環境などを調べ、調査結果を基に、広葉樹林の場所や方法について検討する方針です。また広葉樹はシカなどの動物の食害を受けやすく、さらに苗木の育成方法や種子の貯蔵方法、植栽後の成長過程など技術的な研究の必要性があります。このため、達古武地域での広葉樹林の再生に必要な、広葉樹林育成技術の確立を図ろうと種々の試行調査を実施しています。
具体的には、ミズナラの種子であるドングリの発芽試験を行うほか、遺伝子的錯乱をさけるため、地元産種子の苗木を毎年確保する必要から種子を貯蔵しています。さらに、春先に広葉樹林の芽や樹皮がエゾシカに食べられ、樹木の成長に悪影響が及ぶことにも注目し、これを防ぐ為のネットや電気柵を育苗地や植栽地に設置して、その効果を調べるほか、市民参加で行う可能性についても検証しています。達古武地域ではこれらの自然環境調査と試行調査の結果を踏まえながら、森林再生へ向けた具体的な計画作りを進めていきます。
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