第11回再生普及小委員会 議事要旨

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行動計画ワーキンググループの経過報告について

(1)ワンダグリンダ・プロジェクト 2007 の活動報告と報告書について事務局より説明があり、その後意見交換が行われた。

(委員)

「取り組みの狙い」のところの表示を親切に記載していると思う。

知名度アンケートのサンプル数を表してくれた面では大賛成。

(委員長)

昨年2006年の時にその前のときから比べて、今回更に読みやすく、見やすくするように工夫をしていると感じる。

2007年度の報告書の中で、ひとつの取り組みでふたつの報告書になっていたり、時間を変えて何回か行われたひとつの取り組みがひとつの報告書になっていたりという形が見られる。

(事務局)

応募のときに、内容が全く違うジャンルをひとつの取り組みとしている場合でも、読み手が新たな気分で読めるようなバラエティーのある活動であれば、複数ページに分けて報告書を作成するというのもよいと考える。

(委員)

私どもの取り組みでは、フリークライミングみたいなイベントから、森林セラピーもあれば、カヌー体験なんかも今年やろうと思っている。報告書の作成としてアトラクション別のような提出は可能であると考える。

(委員)

プロジェクト参加者として報告書を作成することに関しては、もっともっと本当はやりたいことはある。阿寒なので人が集まらないというのが私たちの悩み。本人の了承を得ることが出来るならば、顔写真付で「何々に参加し、どういう思いをもったか」というのを載せることによって、より効果が出てくるのではないかと思う。ワンダグリンダ自体を知っている人と知らない人の格差というのがまだ大きい気がするので、もう少し広める手がないかなと思う。

(委員)

時代の変化にこの取り組みはちょっとテンポが遅いと思う。湿原を守ろうということと環境問題というのをもっと密接に絡めて、日常生活の中での環境問題をどう括っていくのか。

我々は、この岩保木の水門さえ開けば、これは蛇行の魅力は 100%表現できるのだ、ということを言っている。このことについて、この湿原再生、自然再生の運動は余りにも、何か無視しすぎているのではないか。水門から下流の再生に、この再生委員会も含めて、取り組んでいけばおそらく、もっと環境問題を身近なものとして取り組むことが出来るのではないか。

(委員長)

本プロジェクトも三年目になり、これまでの活動のあり方を振り返ることが必要であると考える。どのような形で新たな視点を持ってくるかということは重要。

2007の報告書をこのような形で作成するということについて、ご異存がなければこれで進めて行きたい。

(2)ワンダグリンダ・プロジェクト2008の応募状況( 5月19日現在で36団体・個人、57取り組み)とその公開について事務局より説明があり、その後意見交換が行われた。

(委員)

釧路市民活動センター「わっと」のほうに来ている人たちで、ここに出ていない団体が結構あると思う。「観光ガイドの会」とか、「蔵の会」というところがもっと出てくれれば良いなと思う。

(委員長)

応募者数は、徐々にこれから増えていくものと思われるが、もし「どうしようか、参加しようかな」とか言うことをお考えのところをご存知でしたら、皆さんから参加をお誘いしていただきたい。現時点での参加、応募状況を公開することとしたい。

(3)行動計画ワーキンググループの2008年度の新たな取り組み案について事務局より。説明があり、その後意見交換が行われた。

(事務局)

釧路湿原の自然再生事業の到達目標は、流域全体の再生というのをうたっている。その地域で生活している人々それぞれが釧路湿原の自然再生のために出来る事を行っていくことを通して、地域が主体となっていく自然再生を展開していくこと、というのが流域全体の自然再生へ繋がっていく一つのツールであると考える。

このような目標の達成のために、この行動計画ワーキンググループでは、「出来る者が出来ることから」というモットーを掲げている。情報をネットワークでつないで皆で共有する。それだけでもすごく大きな力になるのと考える。

そのために「出来る者が出来ることから」という、「出来る者」の数や層をもっと増やして、流域全体の人々というのがネットワーク化されていく取り組みが大切と考え、「フィールドワークショップの実施」がワンダグリンダに応募する魅力の一つとして、開催できたらいいなと思う。具体的には皆で湿原に出かけていき、そこで湿原で起こっていることや魅力を現場で共有しようという内容になっている。

二番目に、「ワンダグリンダ・プロジェクト推進サポーターの募集」を行い、自ら何か企画を立てなくてもそのチラシの配布にちょっと協力してもらう。お店とかにチラシを置いてもらう。そういう方達を募集するという案である。

三番目は、「情報発信の拡充」。例えばそれぞれの小委員会の委員長や再生事業を担当されている担当者の方にちょっとコラムを書いてもらい、より情報を多様化させていきたい。既に釧路湿原の「ゆうゆう釧路湿原塾」という FM 釧路の番組で、大西さんがこのワンダグリンダ・プロジェクトや自然再生について情報発信をしてくださることが決まっているので、より沢山の方に聴いていただきたい。

(委員長)

事務局からの説明の中でもあった様に、流域全体の釧路湿原の自然再生ということを、理想的な形で考えた場合に、湿原の周辺で暮らを立てている人たちにも共通認識を作る努力は欠かせないと思う。

(委員)

湿原再生と同時に私たちが切実に考えなければならないのは、釧路の再生。釧路の再生の方向性として、自然再生と釧路の街の活力の再生を如何にドッキングするかというのが、これから釧路の街に求められていることだろう。いまや湿原を守るというよりは、環境をどう作っていくのかということが、大きなテーマになってきているだろう。

私の印象では、環境と共に生きているという立脚点がどうも欠けているような気がする。

国立公園、自然豊かな釧路湿原という言い方をしているが、町の真ん中の川が死んでいる。シャケが帰ってこれない町になっている。そういう川を持ちながら自然再生とか、自然が素晴らしいとか言うのは、私にしてみればとても恥ずかしいし、それでいいのかということを問いかけたい。

まず第一に釧路川を、流れのある、甦った本当の川にしていく。そのために、多くの人たちがそれを放流する。流域全体を巻き込んだという形になれば、正に釧路は環境を上手に生かしている街づくりになっていくのだろうと感じる。

(委員長)

非常に典型的な形で、保護派の人と、それからそこで生きていく人たちの間の不毛な対立のようなものが続いていた時期もあった。そこに生活している人たちも含んだ形で流域全体の保全のあり方の議論が始まるきっかけを作りだせるところに、やっと来たというような気がする。

そのためにまず、新しい取り組みで言うと、フィールドワークショップというような活動を少し加えて、赤沼ツアーのような研修会をやってみたらどうか、というのがワークショップの実施の案である。

(委員)

是非川に対して関係のある諸機関、並びに我々一般市民も含めて、街の中の自然は再生しなくてもいいのか、岩保木水門並びに釧路川は流れなくてもいいのか、というようなことについて議論なり展望を開けるような話し合いの場を設定していただきたい。

今再生している釧路川の茅沼の蛇行の部分である、この自然の所の自然を再生する、それなりの意義が無いこともないが、それよりも釧路川の門さえ開ければ、あっという間に再生するわけで、そうすることにより蛇行の魅力、蛇行の意義も分かると思う。

(委員)

岩保木で清掃活動を何回かやっている。ゴミがあちこち散らかっている実態を見ると、このような取り組みを個人でやるのでは無く、皆さんと一緒に協力しながら行っていくということが必要だと思う。

(委員)

人はどこにゴミを捨てるかというと、人目につかない所にゴミを捨てるのです。ということは、川の周辺は人目につかない所になっている。すなわち川のそばには人は余り寄らないような環境であるということ。そのためにも釧路川にたくさんの人が寄れるような環境づくりをしていかなければならないと考える。

私たちは毎年 5月 5日に放流式をやっているが、参加した人たちは釧路川を絶対汚さない。なぜなら自分の放したシャケが帰ってくる川は、「自分の川」であるから。川をきれいにしましょうという横断幕をかけるより、一匹のシャケを自分の手で放す事のほうが、よっぽど川をきれいにする心が染み込むと思う。川と共に生きるということはそういうことだと思う。

(委員)

私たちの道東自然系ネットワークではメーリングリストというのをやっている。再生協議会や小委員会でも出来ないかなと思う。

(事務局)

メールを使った情報発信については、今月二回ワーキンググループの事務局からメールを使って皆様にメールニュース・ワンダグリンダニュースというのを配信している。今後は、ワンダグリンダに参加してくださっている方々に例えばコラムを書いていただくとか、更に内容の幅を広げていきたい。

(委員)

私どもの団体では、子どもたちは小学校3年生から高校3年生までいるが、子ども達自身が今すごく忙しい。月二回の活動を行っているが、それも難しい状態。

父母やサポーターの協力が重要であり、今度は家族単位でとか、地域でとかに広げていければいいなと考える。

(委員長)

今年度から、フィールドワークショップの実施、推進サポーターを募集するということ、それから情報発信の拡充・方法・範囲をよりたくさんの人たちが参加していただけるように工夫する。ひとつひとつバラバラにしないでこの3つを一括して、今年から新たな取り組みとしてやってみたい。このことについてご了解いただきたい。

環境教育ワーキンググループの経過報告及び今後の予定について

環境教育ワーキンググループの経過報告と今後の予定について、事務局より報告が行われ、委員による意見交換が行われた。

(事務局)

環境教育の事例集を作成するため、協力していただける学校に直接お話を伺うという作業を行っている。

今後の予定として、次の環境教育ワーキンググループは、 7月に開催し、ヒアリングの結果報告をするとともに、事例集作成方針について検討したい。次に、11月に開催し、この事例集の案を具体的に詰めて行きたい。更に 2月にも開催し、この時には事例集の完成、今後の活用方針について検討をしていきたい。

(委員)

9月に予定されている知名度アンケートの実施とあるが、前回、前々回についても、基本的にサンプル数が少なすぎると思う。協議会の会員にサポートを頼んで、それでアンケートを取りながら宣伝もする、という形で横のコミュニケーションもとれる。人も活用する意味で、アンケート調査をしてくれるサポーターの募集をしたらいいと思う。

その他について

(委員長)

「くしろエコフェア2008」のご案内と、公演とパネルディスカッションのご案内と、それから国際シンポジウム「持続可能な未来を作る環境教育」というテーマで配布させていただいた。関心のある方は是非参加していただきたい。