第5回再生普及小委員会 議事要旨

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再生普及行動計画(案)について

再生普及行動計画(案)の策定の経緯・内容・具体的取り組み予定についての説明が事務局より行われた。

(委員長)

前回示された再生普及行動計画(素案)からの変更点の中で大きな点が 3点ある。再生普及行動計画で取り組みを行う方たちを「実施者」としていたが、自然再生事業を行う「実施者」との誤解を避けるために、再生普及行動計画で取り組みを行う方たちのことを「主催者・協力者」という言葉に変更した。また、新しい取り組みに関する受け口を明記すべきとの意見を受け、「なお新しい取り組み等についても随時取り込んでいきます。」という言葉を追記した。さらに、前々回のワーキンググループ名簿から「釧路川におけるトイレのあり方検討会」が抜けていたので記載した。

(事務局)

事務局が気づいた点で変更を提案したい。「III 行動計画の目的と考え方(3)構成」と、「IV 計画期間に行う具体的な取り組み ○構成」にほぼ同じ内容が記載されているので、後述の「○構成」部分を省いてはどうか。

(委員長)

反対意見がないようなので、提案にあったように変更させていただく。

(委員)

具体的な取り組みとして、出前講座などの形で多くの市民が釧路湿原の大切さ、生活との関わりなどを知っていただく取り組みを、例えば国土交通省、北海道開発局に積極的に動いて欲しい。

(委員)

国土交通省では、自然再生の話を含めた開発局の取り組みについて希望された方に出向いていって話をさせていただく出前講座というものを正式に開発局のホームページで募集をしている。これからも積極的にさせていただくという立場で引き続き行っていきたい。

(委員)

「7. 湿原と継続的に関わる学びの機会をつくる(2)計画期間に行う取り組み」の中の「・ビジターセンターなどへの人員配置を拡充する」について、実現できる見込みになったので、▲印をとっていただくように修正をお願いする。道東地域 5箇所でアクティブレンジャー 6名を採用することとなり、業務の一部としてビジターセンターにも関与させることにしたため。

(事務局)

2005年度の具体的取り組み予定について 1ヶ月間で24団体あるいは個人から48件の応募があった。一番多かった項目が「人々の湿原への関心を喚起する」で25件、同じく「自然再生に地域・市民の参加を促す」も25件であった。前回の小委員会までに示した件数とあわせると71件となる。応募いただいた取り組みについて、ワーキンググループの事務局が各取り組みの場に出向いたり、また取り組みの報告をいただくとかいった形で進捗状況・結果を把握し、ワーキンググループで評価していきたい。再生普及行動計画は 5年毎の見直しを考えているが、具体的な取り組みについては毎年更新し、年度ごとに小委員会で議論していただき協議会に報告していきたい。

(委員長)

2005年度の具体的取り組みに対して期待以上に多くの方々・団体から申し込みがあった。応募下さったグループの中に本日の委員の方もいらっしゃるので、取り組みについてお話いただきたい。

(委員)

ボランティアネットワークチャレンジ隊では、「じゅう箱のスミ」という隔月刊の情報誌を発行している。「ぐるっとエコランド」というタイトルで、自然に関する色々な取り組みをしている方を紹介する企画記事を掲載している。専門的で難しい言葉などを使わず、自然に関する素人から見ても分かりやすく身近に感じられるように発信していきたい。再生普及行動計画ワーキンググループのホームページでも分かりやすい良い文章で色々な方を紹介している。そこともリンクして進めていきたい。 7月 2日には釧路湿原音探検という事業を、釧路市生涯学習センターの生涯学習事業の一環として行う。当日湿原でスパイごっこの盗聴器のおもちゃを使って鳥や虫の声を聴く。とても面白いので是非参加してみて欲しい。 6月10日発行予定の号には湿原1/4×4ウォークの取材内容も掲載しているので読んでみて欲しい。また、今回の主催者・協力者募集の公告も出していただいている。

(委員長)

釧路国際ウェットランドセンターの、日本語版と英語版のニュースレターが年 1回発行されているが、年 4回にできないかとの意見があったがいかがか。

(委員)

予算の制約もあるが、ウェットランドセンターの事業だけを掲載するのであれば、発行の回数を増やすことは難しい。これに限らず、自然再生事業を含めて湿原について皆さんに知っていただくための記事を増やしていくことであれば、発行回数を増やすということも有効な手段と考え検討している。

(委員)

釧路湿原国立公園ボランティアレンジャーの会では、「1/4×4ウォーク」の春季コースを 5月22日に行った。 4年間で釧路湿原を歩いて一周する予定の事業で、今回は第5回目にあたる。一般参加者が約70名、ボランティアを含めると約100名近くの参加者があった。夏季コースを 8月に行う予定でいる。毎月第2土曜日に「クリーンウォーク」と「観察会」を実施している。毎回10時から12時までで、5月は達古武キャンプ場、6月はサルボ展望台周辺を予定している。釧路湿原国立公園連絡協議会で出していただいているポスターでは、すごくわかりやすく紹介していただいている。

(委員)

法政大学経済学部のゼミからの、「事業を調査・研究し政策の提案をいたします」という応募がある。このような活動は、再生普及活動というよりも実際に協議会の委員になって協議に参加してもらうというという取り組みであると感じられる。このような判断は個別の対応になるのか、などこのような件に関して十分に意見を交換していないように思う。

(委員長)

学術的研究も含めて湿原をテーマにする様々な活動を取り込んでいきたいという意見は、ワーキンググループ発足当初から提案されていた。ただどう位置づけていくかというのは実際に現れてからと考えていた。

(事務局)

この応募内容は、「7. 湿原と継続的に関わる学びの機会をつくる(2)計画期間に行う取り組み」の中の「・湿原をテーマとした研究の公募と研究フィールドを提供する。」という項目に合致すると考える。現地に来られた際に調査・研究の報告を発表会や講演会として市民と共有できるようなこともしたいという話をしている。

(事務局)

今後のスケジュールとしては、今回合意をいただいた再生普及行動計画案と2005年度の具体的取り組み予定を 6月14日に開催される協議会に報告し、承認されると再生普及行動計画が完成する。完成版を冊子にするとともに、より分かりやすくまとめた概要版を作り、多くの人に再生普及行動計画を普及させていきたい。その後、2005年度の具体的取り組みを行いつつ、事務局として随時取り組み状況を把握します。その間に新たな主催者・協力者が加わった場合は追加し、2005年度末に評価を行い、2006年度の具体的取り組みに活かしていきたい。

その他について

5月11日に開催された第3回湿原再生小委員会において提案された釧路湿原の面積算出の手法についての説明が事務局から行われた。

(事務局)

釧路湿原の現在の面積は、算出方法、対象とする範囲、含める植生タイプによりそれぞれ違いがあり、全体構想では 5つの面積が記載されている。今後流域全体で自然再生の取り組みを実施し事業の評価を行うためには釧路湿原の面積算出の統一的基準が必要である。その手法の一つとして提案した。手法、面積及び区域について関係者で更に検討し、今後提案したい。