第4回再生普及小委員会 議事要旨
小委員長選出について
協議会設置要綱第10条第3項に基づき、小委員会委員の互選により高橋忠一委員(北海道教育大学釧路校助教授)が再生普及小委員会の委員長、新庄久志委員(釧路国際ウェットランドセンター主幹)が委員長代理に選出された。
再生普及行動計画(素案)について
再生普及行動計画の検討経緯と再生普及行動計画(素案)についての説明が事務局より行われた。
(委員)
実施計画に基づいて自然再生事業を行う「実施者」と、再生普及行動計画で取り組みを行う「実施者」と、同じ「実施者」という言葉が2通りの意味で使われているため、混乱を招かないように説明を入れた方がいい。
(委員長)
後者の呼び方を法的な意味での「実施者」とは分けて、もう少し分かりやすいあるいはイメージが持てる別な言葉にしていくように考えていきたい。
(委員)
行動計画で取り組みをする人や団体は再生事業の実施者ではないということだが、行動計画の取り組みは再生事業に関連する取り組みという位置づけか。
(事務局)
行動計画の取り組みは法律に基づく再生事業ではないが、自然再生推進法には市民参加あるいは環境学習を進めるという趣旨が盛り込まれており、その趣旨に沿った取り組みであると考えられる。
(委員長)
4章の「計画期間に実施する具体的な取り組み」では、テーマが 1から10まで書かれている。それぞれ、(1)主旨と(2)計画期間に実施していく取組みが書かれているが、具体的な取り組み予定が付属表に掲載されている項目と、出来るだけ早く付属表に加えたい項目とが区別されている。
(委員)
付属表に具体的な取り組み予定が掲載されていない項目があるが、出張講座や移動展示、インターネットによる湿原情報を発信するなどの項目は、すぐに具体的な取り組み予定が立てられると期待している。
(委員)
釧路湿原について知ることが出来、相談することが出来る施設を釧路市民活動センターわっとに設置してはどうか。
(委員)
場としては、ある程度提供できるが、釧路市の考え方にもよる。スタッフの自然や環境への専門性は現在の体制では弱い。
(委員)
アイヌ語の地名とアイヌの人がどういう風に湿原を見ていたか、どう使っていたかなどといった事例を収集してはどうか。
(委員)
再生事業というのは漢字が多く並んでいる。ロゴマークなどで広めて行きましょうという意見が、行動計画ワーキンググループの中で出た。各国や地域では、子供たちや市民が帽子を被ったり、ワッペンを付けたりしており、テレビコマーシャルにも使われている。
(委員)
いいロゴマークを募集するには予算が必要になる。
(委員)
オーストラリアでは、当選者が植林をしたりシティファームで働いて野菜をもらったりしている。そのことをマスメディアが取材し新聞に載せたりすることが最高の報酬と感じられている。オーストラリアでは当選者が作ったロゴ入りの帽子が売られていた。
(委員)
「湿原を題材とした交流会」とはどういった取り組みか。
(委員)
ワーキンググループでは、湿原の中で映画会をするとか、踊り、キャンプとか料理とか、勉強会ではないものをやりたいという意見が出ていた。
(委員長)
これまで、湿原に関心を持っていなかった人たちに湿原をより身近に感じていただくことを目的とした企画を実施するという意味。
(委員)
ウェットランドデイも取り込めると思うが、今年は何をしたか。
(委員)
2月 2日は世界湿地の日であったが、一昨年から湿地週間になった。釧路国際ウェットランドセンターでは、子供たちの作品展と自分たちの活動の展示会、冬の湿原の観察会などを行った。足跡観察会や御神渡りを見る会などたくさんやられており、冬の湿原は人気が高い。トラストサルン釧路でやっているワークキャンプとか、住民や学生が参加して植林をしたり苗を育てたり、草取りをしたりといった住民の人たちが直接再生事業のプロジェクトに参加できるようなプログラムを作ってはどうかといった議論が、ワーキンググループで多く出ていた。
(委員)
トラストサルン釧路では、市民参加・住民参加を基本に行っている。ワークキャンプは学生さんがゼミで自然再生を勉強したいということで達古武キャンプ場を使って2泊3日で実施した。定期的に春と秋に行っているが、他は不定期なのでこれからは考えていきたい。付属表に書き込んでもらって構わない。
(委員)
古紙を 100キロ集めて苗木を一本ずつ杉沢さんにわたして貰うというように古紙回収屋さんに協力してもらうことになっている。 4月 1日から実施できる。
(委員)
釧路湿原の切手というのはまだ発行されたことがない。自分たちで作ることもできる。環境切手といった寄付金付きの切手の発行も考えてはどうか。
(委員)
高等教育の場面も必要ではないか。自然再生をテーマとするような学生やインターンなどのシステムを受け入れるなどを含めていってはどうか。
(委員)
4章にあげられた取り組みに限った内容ではなく、他のアイディアも受け入れるという旨の記載が必要。
(委員長)
今日の意見を取り込み、再生普及行動計画の素案として提出し、協力者などの募集を呼びかけて進めていくことについて、 2月22日の自然再生協議会に報告し、了解を得たい。