2007年12月07日 | トップページ

地域づくりフォーラム「次世代につなぐ自然環境と地域づくり」
~釧根地域の自然と共生する社会について考える~

イベント概要 基調講演
「釧路湿原、ラムサール条約、そしてタンチョウの20年」
ラムサールセンター事務局長 中村玲子氏

パネルディスカッション
「次世代につなぐ自然環境と地域づくり」~釧根地域の自然と共生する社会について考える~
コーディネーター 辻井達一氏
パネリスト 佐竹直子氏、北沢克巳氏、新庄久志氏
コメンテーター 中村玲子氏

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実施予定期間 平成19年12月7日(金)13:30~16:10
実施報告
  1. 開催目的
    釧根地域は、高品質な自然環境を有する地域です。平成19年は、釧路湿原が国立公園に指定されて20周年の年であり、平成20年7月開催の洞爺湖サミットでは、自然と社会活動の調和が世界的に注目されています。 このような背景を踏まえ、本フォーラムでは、有識者や釧路湿原の国立公園化にご尽力された方々をお招きし、当時の状況を振り返りつつ、これからの釧根地域の自然と社会活動の調和の在り方について、住民の皆様と共に考え、情報発信していく場としました。
  2. 釧路全日空ホテル 3階 万葉
  3. 開催形態
    [主催]北海道開発局釧路開発建設部
    [共催]釧路支庁、根室支庁、釧路市、根室市、釧路支庁管内町村会、根室支庁管内町村会
  4. 参加者 約200人

<基調講演概要>
中村氏から、1980年に釧路湿原がラムサール条約登録湿地になり、1987年に国立公園に指定されるまでのエピソードを時系列的にお話いただきました。また国際会議を招致するなど世界と連携した地元の取り組みをお話しいただきました。

<パネルディスカッション概要>
基調講演を受け、釧路湿原国立公園の自然を保全しながら、それを地域づくりに活かすための考え方や方法について討論され、次のような意見が出されました。
  1. 釧路湿原は地元の活動が中心となってラムサール登録湿地として指定され、その後に国立公園に指定された。地域住民の自発的取組と行政の連携が成果を生みだした世界的なモデル事例である。
  2. 国立公園には今後様々な役割が期待されている。国が自然環境を保全するという役割から、地域が積極的に国立公園を守りつつ地域活性に利用するというのが今後の方向となるのではないか。
  3. 世界の発展途上国や貧困地域に、自然を守ることが地域発展と世界との関係強化の材料になるということを、釧路の事例により知らせていくことができる。
  4. 人と自然の関わりを考える場として“国立公園の役割を成長”させていかなければならない。国、自治体、企業、研究機関、市民組織の横断的組織である釧路湿原自然再生協議会は、その先進的取り組みである。
  5. 釧路湿原研究の先達である釧路教育大の田中穂積先生は「植物と親友になる」ことを教えた。親友と同じように自然のこととを考えることが人と自然の共生関係を築く。
  6. 環境教育の基本は無理じいをしないことである。国立公園が様々な人に自然の大切さを感じてもらうきっかけの場となるようにすることが大切である。
  7. 一般の市民が釧路湿原に気軽に楽しく出かけるきっかけづくりのため、ボランティアネットワークチャレンジ隊では、ふだん聞かない自然の音を聞くための“集音機”を使ったツアーなどの工夫をしている。

基調講演の様子

基調講演の様子

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子


会場風景

会場風景